xemexは、国際的なグラフィックデザイナーであり、新進の腕時計デザイナーでもある、ルーディー・クーリン氏により1994年に創設されました。
1996年のバーゼルフェアーでのデビュー以来世界中の時計愛好家から絶賛され、数々の賞を受賞。「ステンレス仕様における最高のコストパフォーマンスウォッチ」と称えられました。その後、18金やプラチナモデルも登場して、新たな魅力を生み出しています。
 クーリン氏の長年のデザイン・コンセプトは、「形は機能から自ずと生まれる」。要するに機能美の追求であり、彼がクリエートするスイスメイドのこの腕時計xemexはそれを明白に表現しています。
 1935年にチューリッヒで生まれたクーリン氏は、なんと16歳にしてあの名高いチューリッヒアートスクールに入門を許可されました。そこでかつてバウハウスの名講師として教鞭をとっていたヨハンネス・イッテン氏に師事します。そして5年後、クーリン氏はグラフィックデザイナーとして世に羽ばたき、国際広告業に専念しました。
 26歳でスイスの大手広告代理店ADVICOのクリエーティブディレクターに抜擢され、世界中で絶賛された数々の広告キャンペーンを手がけます。それらのキャンペーンの多くは様々な賞を受賞し、世界各国の美術館、モダンアート美術館（ニューヨーク）、グッゲンハイム美術館（ニューヨーク）、ロンドンデザイン美術館（ロンドン）、などで常設展示されています。
 クーリン氏は1970年代半ばにはADVICO社の共同経営者になり、89年にはパートナーと共にエイジェントAdvico Young & Rubican を設立。その後、経営権をアメリカ広告代理店最大手Y & R社へ売却し、ＣＩデザインとブランドアイデンティティデザインを専門とする新会社 Kulling Partner Identity社を設立しました。
 新会社は、スイスエアー、チューリッヒ保険、スイス国鉄などといった大手の仕事を手がけ、後にこの分野ではスイス国内で三指に入るほどの成長を遂げることとなりました。
彼の才能は最大限に発揮され、有名な「スイスレールウェイ時計」などを生み出してゆきました。
その後、時計のデザインに目覚めたクーリンは自身の腕時計ブランドを夢見るようになります。こうしてxemexは誕生しました。
 やがてxemexの時計は数々の権威あるデザイン・イノベーション賞受賞の名誉に輝くこととなり国際的にも認められるようになりました。
 そして、2000年にはノイエ・チューリッヒャー・ツァイトゥング紙上に「ライバル社が自社製品のモデルにxemexの意匠を取り入れようと戦々恐々としており、これはクーリン氏のデザインが「ベンチマーク」となっていることを反映していると言えよう･･･」と紹介されました。
 コピーされるというのは、それが模範である証拠であり、xemexがクラシックへの道の最初の一歩を踏み出した証でもあるのです。